Abstract :
前回作成した彩色用レイヤーにデジタル水彩を使って色を置いていきます。
細部をいきなり塗り始めるのは難しいので、大まかな光と影から塗っていきます。
ブラシはデジタル水彩の水はねを使います。
もちろん他のブラシでも良いのですが、デジタル水彩の水はねは他のブラシに比べて動作が軽快なのでおすすめです。
ブラシの設定を図のように変更します。
この設定一つで画面全体から細部まで筆圧だけでブラシサイズを調節できるようになります。
まずは大まかな影を入れていきます。
周辺部の葉っぱや魚は青と水色、中心部の花や子供は赤と紫で影を入れます。
明度差による陰影は次のステップでつけていくので、ここでは明度よりも色相で陰影を表現してみます。
中央の花が真っ白なのは少々味気ないので、花びらの先端部をほんのり赤くしてみました。
花びら同士が重なっている所にも赤と紫で影を入れます。
全体に色が入ったら、細かい部分も同様に描き込んでいきます。ほとんど水はねブラシで事足りますが、使いにくいようであれば「シンプル水彩」や「荒目モップブラシ」あたりが扱いやすくて便利です。
ここまでは主に陰を中心に色を置いてきたので、次は光の表現を加えます。
光を入れるための簡単なブラシとしては「塩粒」が便利なのですが、今回は「水はね」を使います。
通常の水彩は塗る程に色が重なってしまうので、水はねの設定を次図のように変更します。
実際には毎回設定を変えるのは大変なので、この設定を「バリアントのコピー」で別ブラシとして保存しておくと良いです。
このブラシで光のあたっている所を中心に明るくしていきます。
ここまでできたら「レイヤー」メニューから「デジタル水彩を乾燥する」[Cmd+Shift+L / Ctr+Shift+L]を選んで水彩を乾燥させます。
最後に「取り込みフィルタ」ブラシで軽く加筆しておきます。水彩だけだとどうしても質感が甘くなってしまうので、荒目のテクスチャで光と影を描き加えます。
ここまでで彩色のステップは完了です。STEP3に進みます。