Corel Painter 11の水彩のブラシは、種類がとても豊富です。
水をブラシに含ませて紙に描くような、色の流動感や、絵の具のにじみ感などを、リアルに楽しみながら描くことができます。
今回は、あじさいの写真を参考に、スケッチを作成して、水彩筆でサッとなぞって描く、みずみずしい印象のフォトペイントを気軽に試してみませんか?
ペンタブレットはもちろん、マウスでも水彩気分が楽しめます。
下の素材写真を使ってお試しいただけます。
Painter 11で描くための、元となる写真を開きます。
この写真を、クローンを鉛筆で描いたようなスケッチに変換します。
「効果」メニュー→「表面処理」→「スケッチ」を選びます。
「スケッチ」のプレビューを見ながら、輪郭の線がはっきりと見えて、細かい点が目障りにならない程度のスケッチになるように、各スライダーを調整します。
いつもこの設定を使いたい場合には、「保存」をクリックして設定名を入力しておくと、プリセットから選べるようになります。
「OK」をクリックします。
作成したスケッチのクローンを作成します。
その前に、絵の周りに白いぼかしの入ったエッジ効果を加えます。
「下塗りペインティング」パレットの「エッジ効果」を「ギザギザ」にして、「量」をここでは「32%」に設定します。
「ファイル」メニュー→「クローン」を選びます。
すると、元となる写真のウィンドウの上に、クローンのウィンドウが追加されて重なります。
クローンのウィンドウをドラッグしてずらして確認します。
元の写真のウィンドウをクリックしてアクティブにします。「Ctrl」+「Z」を2回押して、最初の写真の状態に戻します。
この写真を少し明るくして、周りに白いぼかしを加えます。
「下塗りペインティング」パレットの「彩度」を「32%」、「明度」を「44%」に設定します。
「エッジ効果」は「ギザギザ」を選びます。
スケッチのクローンに水彩筆で描いていきます。
「水彩」ブラシカテゴリの「ウォッシュキャメル」を選び、「カラー」パレットの「クローンカラー」を有効にします。
キャンバスの花の周りを、ざっとドラッグします。
ドラッグを止めると、自動的に絵の具が紙にしみこむように動き、やがてにじみ効果が加わり動きが止まります。
※水彩のこの動きを途中で止めたいときには、「レイヤー」パレットの右向き三角形ボタンをクリックして、ポップアップメニューから「水彩レイヤー乾燥」を選びます。
すると「レイヤー」パレットの「キャンバス」レイヤーの上に、「水彩レイヤー」が追加されます。
次に、ブラシの「サイズ」を小さく「20」に設定して、花の部分をざっと描いていきます。
さらに、元の写真を参考にして、色濃く表現したい部分を細かくドラッグします。繰り返しブラシを重ねるとより濃くなります。
花の背景の部分を、水を含んだ筆で色をぼかします。
「ぼかしキャメル」バリアントを選び、「クローンカラー」を無効にします。
「メインカラー」を「白」に設定して、ぼかしたい部分をサッとなぞります。
花と背景の着色が終わりましたら、水彩レイヤーを通常のレイヤーに変換します。
「レイヤー」パレットの右向き三角形ボタンをクリックして、「デフォルトレイヤーに変換」を選びます。
仕上げに、絵の色や明るさを細かく調整していきます。
「フォト」ブラシカテゴリの「覆い焼き」バリアントを選びます。
絵の特に色濃い部分をドラッグして、明るく、色を少し薄くします。
次に「焼込み」バリアントに変更して、色をはっきり見せたい部分をドラッグして、色濃くしていきます。
「彩度増加」バリアントに変更します。特に花の部分をドラッグして、色鮮やかにします。
最後に、「アクリル」の「ドライブラシ」で、花の中心に黄を着色をして、完成です。
All About 【CG・画像加工】ガイド・土屋徳子
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